loading...
#青いぜ壱岐
壱岐の魅力は何と言っても訪れやすいこと。
博多港からジェットフォイルに乗って約1時間で到着する。
長崎空港から飛行機を使えばたったの30分。
日帰りも可能な気軽さで行けるのに、
そこには島ならではの食と遊びと癒しの魅力がたっぷりある。
島の不便なイメージを覆す便利の良さと、日常を離れた特別感。
のんびりくつろぐこともアクティブに遊び倒すことも、
“休日にしたいすべてのこと”
を叶えてくれるのがこの島の魅力だ。
「手軽に冒険&リフレッシュアイランド・壱岐」を体験しよう。
1
2
3
4
5
6
7
古事記の国生み神話で5番目に生まれた壱岐島は、神様にまつわる逸話だらけ。不思議な現象も八百万の神様のどなたかがひょっこり出てきてイタズラしなさったのではないかと思えてくる。これは神様の仕業か、あるいは鬼のうっかりか。黒崎半島の先端にある高さ45mの「猿岩」は壱岐のシンボル。その名の通り、横を向いた猿の姿にそっくりの岩。壱岐島誕生の神話によると、「島が流されないように立てて繋いだ8本の柱の1つ」と言われている。また牧崎公園の絶壁にぽっかりと開いた周囲110mの大穴は「鬼の足跡」と呼ばれている。地元では、「大鬼が鯨を捕ろうと踏ん張ってできた」という伝説が残り、もう片方の足跡は辰の島にある。実際はどちらも波の浸食によりできた珍風景。自然が作り出した2つのダイナミックな奇跡の岩は、島の西側に位置し、奇石越しに夕陽が落ちる絶景スポットでもある。
爽やかな青い海と、色とりどりの貝殻が風化してできた白くキメの細かい砂浜がどこまでも続くビーチ。遠浅で波も穏やかなため、夏にはたくさんの海水浴客で賑わう。「日本の渚100選」と「日本の快水浴場100選」に選ばれている。キャンプ場やバーベキュー広場、テニスコート等の施設が整備された「筒城浜ふれあい広場」と隣接しているので、ここに来れば夏の外遊びは全部セットで楽しめる。島一番の人気スポット。空港からすぐの場所に位置するため、飛行機の離着陸時に上空から島を眺めると、空の青よりも純粋で、ひときわ美しいコバルトブルーの長い海岸線の光景に目が釘付けになること間違いなし。
内海湾(うちめわん)にあり、小枝の1本すら持ち帰ることが許されない、島全体が神域とされている神社。干潮時は海が割れて海中から参道が現れ、満潮時は島に変わる。満潮と干潮の時刻はまったく違う景色で、どちらも魅力的。島へ渡って参拝したい場合は潮が引く時間に合わせて。鳥居をくぐったら祠へと続く道は島の裏側。再び潮が満ちてくれば参道が沈んでしまうということを忘れずに。また満潮時は参道も海底にあるため、潮が引いた時に逃げ遅れた海中生物が多く見られるのも楽しい光景。太陽と月の引力による自然の神秘を感じられるパワースポットとして注目を集めているが、特に“恋愛成就にご利益がある”との話が全国に轟き、女性から圧倒的な人気。日の出の美しさが格別の場所なので、朝一番に参拝し、青い海に映える朝焼けと神聖な澄んだ空気に包まれる中で気分をリフレッシュするのもオススメ。
月読命を祀る神社。鎮座年数は不詳だが、日本書紀によると、京都の月讀神社は「487年壱岐の県主の先祖忍見宿祢が壱岐から分霊した」とあるため、それ以前にすでに存在していたと考えられる。月を読むというのは月齢を数えることであり、日を数えるということは暦(太陰暦)である。したがって御神徳は、暦・潮の満ち干きなど月にまつわる全ての行いに係り、生命の誕生(安産、健康、病気平癒)、漁業の繁栄(航海安全、大漁)、農業の誕生、商売繁盛。鳥居から急傾斜の古い石段を登ると、すぐ先に小さく控えめな拝殿が見える。そう奥まった場所ではないのだが、木陰にあり昼間でも静かで安らかなその佇まいは、月の神様らしくなんともいえない神秘的な雰囲気を醸す。
弥生時代に栄え、魏志倭人伝に記されている一支国の王都「原の辻」の集落跡。国の特別史跡。中国大陸や朝鮮半島に近く、倭の国の中でもいち早く海外の情報を入手できたため、海上交易で王都を築いた国際交流都市の先駆け。中国や朝鮮からは古代船が往来し、運ばれてきた荷物は内海湾で降ろされ小舟に移し替えて幡鉾川をさかのぼり、原の辻まで運ばれた。遺跡からは朝鮮半島で作られた土器、中国の貨幣など国内外の多様な遺物が出土している。復元された建物と周囲に広がる田園風景は、まるで弥生時代にタイムスリップしたかのよう。原の辻遺跡を見下ろす丘に建てられた一支国博物館は、世界的な建築家・故黒川紀章氏が設計を手掛けた。壱岐の歴史の紹介、また原の辻遺跡をはじめとする壱岐島内から出土した貴重な資料を収蔵し、ジオラマの展示や土器に触ることができるなど体感しながら楽しく学べる。
壱岐の最北端、3月〜11月のみ勝本港から運航している渡船に乗って約5分。壱岐島から少し離れただけで、本島とはまた違う、輝くエメラルドグリーンの海に囲まれた無人島。海底まで見えるほど澄んだ柔らかな海と、遠浅で弓状の砂浜は「快水浴場100選」にも選ばれる人気の海水浴場。島の魅力は海の美しさだけではなく、自然の残る山側を散策してみると、もう一方の「鬼の足跡」とされる蛇ケ谷が島の北側にある。ギザギザの地層がくっきりとわかる断崖絶壁は、滑らかな水面とは対照的でどこか不思議な光景。また珍しい海浜植物の群落など、アトラクションの多い島だ。島をぐるり一周、船長さんの方言が入り交じったガイド付きの遊覧船もある。見たこともない美しい色の海と、小さな無人島がみせる様々な表情は、日常を離れてちょっと旅しているつもりが大冒険の体験になる。
壱岐島北西、美しい海と島の大地に夕日が鮮やかに映える海岸近くの温泉郷。歴史は古く、神功皇后が三韓出兵の帰路に立ち寄り、自噴している温泉を見つけたと伝えられる。神功皇后はここで応神天皇の産湯をつかわせたとの伝説があり、今もこんこんと湧き続ける湯は、子宝の湯としても親しまれている。かつて温海と呼ばれていたが、1662年に温泉場として開発されたと伝えられる。現在の泉源数17ヶ所、泉温は69℃、泉質はナトリウム塩化物温泉で塩分を含んだにごり湯。冷えや神経痛、リューマチ、婦人病をはじめ皮膚病、火傷、切り傷などにも効能がある。国民宿舎1、旅館6、湯治温泉4軒があり、ひなびたたたずまいの旅館街をそぞろ歩けば、湯煙の立つ自噴泉などがみられて温泉街の風情を愉しむことができる。“壱岐は子だくさんが多い”との噂はこの温泉の効果だろうか。
肥沃な海と大地に恵まれた壱岐は、海の幸も山の幸も楽しめる食の宝庫。壱岐グルメの代表格、“島の宝”とも言われる「生ウニ」は海藻類をたっぷり食べて育ち濃厚で甘みが強い。4月中頃から「紫ウニ」、6月中旬からは“幻のうに”と言われる「赤ウニ」が出回る。季節限定のお持ち帰りできない島の味は、シーズン中に必ず食べたい逸品。また海のミネラル分を含んだ牧草地で育った「壱岐牛」は、甘く柔らかい上品な肉質が特徴。のんびりと環境の良い土地で育ったことが旨味に直結している。毎朝8時頃にはじまる「勝本の朝市」は、自家製の農産物と小魚やイカの干物・塩辛などの海産物の店に分かれて様々な旬の名産物が並ぶ。鮮度のよさと値段の安さに定評があり、地元の人のみならず観光客にも好評。風情あふれる商店街で島の人たちの日常に触れながら、旅の最終日に持ち帰るお土産選びを忘れずに。
昔から米や麦が豊富に穫れていた壱岐では、中国から伝わった製法を活かし、16世紀頃から米と麦を原料とした壱岐独特の焼酎作りが行われてきた。米麹と大麦を1:2の割合で仕込み、もろみを熟成させた後蒸留して醸造されている。また壱岐島内の地下水を使って醸造されたものである。壱岐の焼酎は、世界貿易機関(WTO)により地理的表示が認めらた。地理的表示とは酒類の確立した製法や品質、社会的評価を勘案し、原産地を特定して、世界的に保護しようとする制度。地理的表示が認められているものは、ウイスキーのスコッチとバーボン、ブランデーのコニャックとアルマニャック、ワインのボルドーとシャブリ、シャンパーニュ、泡盛の琉球、清酒の白山、熊本県の「球磨・米焼酎」、鹿児島県の「薩摩・芋焼酎」。壱岐の麦焼酎は、まさに世界のブランドの仲間入りをした銘酒。
壱岐は神様ととても縁の深い場所。神社庁に登録された神社は150社。地元の人が祀る大小の祠なども含めると、実は1000以上もの神社仏閣があると言われ、島のいたるところに点在している。山奥にひっそりと建つものや、海のそばに建つもの。数多の神社は、この島に住む人たちにとって日々の暮らしの一部であり、心のよりどころになっている。とりわけ、各地区を見守る氏神様が祀られた42の神社は、地域の人々に愛され、守り継がれてきた。そんな島の神社を巡れば、壱岐の歴史を理解し恵まれた自然に触れる良いきっかけに。豊かな自然の魅力と神秘の空気に満ちた壱岐島で、神様の息吹を感じてみよう。「壱岐島四十二社巡り」のルートが乗ったガイドブックやオリジナル御朱印帳も島内でゲットしよう。神社巡りには「壱岐ちゃり」(電動アシスト付き自転車)が便利。オリジナル御朱印帳は、郷ノ浦・芦辺・印通寺の各港の観光案内所で1,200円で販売中。